制度
いらない空き家を手放す方法|無償譲渡・自治体寄付・相続土地国庫帰属
この記事は編集部による中立的な解説です。広告(有料掲載)は「広告」「PR」と明示して区別しています。
「売れない、使わない、でも固定資産税と管理はかかり続ける」。そんな空き家を手放す方法を整理します。それぞれに条件と落とし穴があるので、順に見ていきましょう。
大前提:まず売却・活用を検討
手放す前に、本当に売れないかの確認を。古い家でも土地に需要があれば売れます(古家付き土地で売る?更地で売る?)、貸せる可能性もあります(貸す・売る・残すの判断)。まずは空き家バンクや不動産会社に相談してください。それでも引き取り手がない場合に、以下を検討します。
1. 無償譲渡(0円で譲る)
タダでも「もらってくれる人」に譲る方法です。
- 隣地の所有者:土地を広げたい隣家は有力な候補
- 知人・地元の事業者
- マッチングサイト(0円物件・空き家バンク)
注意点は、譲渡でも費用がかかること。名義変更(登記)費用、契約手続き、そしてもらう側に贈与税がかかる場合があります。
2. 自治体への寄付は難しいことが多い
「市に寄付すればいい」と考えがちですが、自治体は利活用の予定がない土地・建物の寄付は受け付けないのが一般的です(固定資産税収が減るうえ管理負担が生じるため)。道路や公園に隣接するなど、行政が使える土地は例外的に受理されることがあります。まずは市区町村に相談を。
3. 相続土地国庫帰属制度(土地のみ)
相続した土地を、一定の負担金を納めて国に引き取ってもらえる制度です(2023年開始)。ただし条件が厳しく、
- 建物が建っている土地は対象外(先に解体が必要/解体費用と補助金)
- 担保権の設定、境界不明、通路など、対象外となる要件が多い
- 審査手数料に加え、10年分相当の**管理費用(負担金)**の納付が必要
「タダで手放せる」制度ではなく、解体費+負担金の持ち出しがある点に注意してください。
4. 相続放棄(相続の前だけ)
そもそも相続する前なら、相続放棄で最初から引き継がない選択もあります。ただし、
- プラスの財産も含めて一切相続できない(預貯金・他の不動産も放棄)
- 相続を知ってから3ヶ月以内
- 放棄しても、次の管理者が決まるまで管理義務が残る場合がある
判断は慎重に、専門家へ相談を。制度の全体像は相続登記の義務化と相続放棄で解説しています。遺品整理を伴う場合の順序は姉妹サイトかながわ遺品整理ガイドもご覧ください。
手放すまでの間もリスクは続く
引き取り手を探している間も、放置すれば特定空家の指定や近隣トラブル、火災・賠償のリスクが続きます。管理を止めないこと、火災保険を切らさないことが大切です。
まとめ:優先順位
- 売却・賃貸できないか(不動産会社・空き家バンク)
- 無償譲渡(隣地・知人・マッチング)
- 相続前なら相続放棄も選択肢
- 土地のみ・建物解体後なら相続土地国庫帰属
いずれも費用と手続きが伴います。税や登記が絡むため、司法書士・税理士・自治体窓口への相談を並行してください。
本記事の情報は一般的な解説であり、法的・税務的助言ではありません。制度の要件・負担金・手続きは法務局・自治体・専門家に必ずご確認ください。