手続き

相続放棄を考えているなら遺品整理は待って|処分してよい物・ダメな物

公開: 2026-08-01 / 編集部

この記事は編集部による中立的な解説です。広告(有料掲載)は「広告」「PR」と明示して区別しています。

「親に借金があったかもしれない」——そんなとき選択肢になるのが相続放棄です。ただし、相続放棄を考えているなら、遺品整理はいったんストップしてください。進め方を誤ると、放棄そのものができなくなる恐れがあります。

なぜ遺品整理を止めるべきなのか

相続財産を「処分」すると、相続を承認した(単純承認)とみなされることが民法で定められています。遺品の売却・廃棄・形見分けでの高価品の取得などがこれに当たり得ます。一度単純承認とみなされると、原則として相続放棄はできません

期限は「知った時から3ヶ月」

相続放棄は、自分が相続人になったことを知った時から3ヶ月以内に家庭裁判所へ申述します。この期間(熟慮期間)に借金の有無を調べ、放棄するかを判断します。期限が迫って調査が終わらない場合は、家庭裁判所に期間伸長を申し立てられます。

やってよいこと・避けるべきこと(一般的な目安)

比較的問題になりにくいとされること

  • 財産・負債の調査(郵便物の確認、通帳・契約書類の捜索)
  • 保存行為(雨漏りの応急処置など財産の現状維持)
  • 明らかに財産的価値のないゴミ(生ごみ・使いかけの日用品等)の処理

避けるべきこと

  • 家財・車・貴金属などの売却・譲渡・廃棄
  • 故人の預貯金の引き出し・自分のための費消
  • 高価な品の形見分け(受け取る側も注意。詳しくは形見分けのマナー
  • 賃貸の解約・退去に伴う家財の一斉処分(賃貸の場合は特に判断が難しいため、着手前に専門家へ)

境界線はケースバイケースで、裁判例の判断も分かれています。迷う行為は、やる前に弁護士・司法書士に確認が原則です。

放棄が決まったら/しないと決めたら

  • 放棄する場合: 家の中の物には基本的に手を付けず、次順位の相続人(例: 子が放棄→故人の兄弟姉妹)に連絡を。相続人全員が放棄した場合の家財の扱いは複雑なため、専門家の指示に従ってください
  • 相続すると決めた場合: 通常の遺品整理へ進めます。始める時期の考え方費用の相場業者の選び方を参考にしてください

なお、実家(不動産)を相続するか迷っている場合は、相続登記の義務化(姉妹サイト・空き家ガイド)も併せてご確認ください。


本記事の情報は一般的な解説であり、法的助言ではありません。相続放棄の判断・手続きは必ず弁護士・司法書士にご相談ください。